時代の変化とともに生き方・働き方が大きく変化しています。

 

高度経済成長とともに、それまでの自営業者や家族従事者が
急激に減少し、雇用者いわゆる会社員が急増してきましたが、
高度経済成長期から成熟の時代になり雇用の形態も大きく変化しています。

 

グラフは労働力調査正規雇用者と非正規雇用者の推移を示したもの。

(非農林業雇用者が対象)。出典:労働力調査

正規雇用者と非正規雇用者の推移


正規雇用者は1997年までは増加していたが、それ以降、
2006年まで減少し、07年以降ほぼ横ばいとなっています。

 

これに対して,非正規雇用者は200910年に一時期減少したが
ほぼ一貫して増加してきています。

この結果、非正規雇用者比率は1990年の20.0%から
2014年の37.9%へと大きく上昇。
いまや3人に1人以上は非正規雇用者となっています。

景気が後退しはじめた
2008年までは、正社員数は横ばいか微減で、
非正規社員は増大していることから見て、正規社員は増やさず、
非正規社員を増加させることで業務の拡大縮小に対応していったと考えられます。



非正規雇用者の内訳

非正規雇用者の内訳 出典:労働力調査


非正規雇用者はパート、アルバイト、派遣社員、契約社員、
嘱託などから区分され、非正規雇用の多く(およそ半数)は
女性パートであることが分かります。


 

2008年後半からの世界的な経済危機の中で行われた派遣切りなどの
影響が端的に出ているといえます。

不景気で雇用調整が行われ正規社員が減り、不景気に加えて派遣叩きの
世論で派遣市場が縮小し、パートやアルバイトが増加していったと考えられます。


小売業や飲食業などの第3次産業の比率がふえていることで、
正社員のポジションを増やさず、小売業や飲食業などでの
女性のパート・アルバイトの非正規社員で雇用をコントロールしているようです。

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また、定年退職者や早期退職制度の対象者の増加、リストラによる
中途退職者の増加で非正規社員の中で高齢者など中堅層以降の
世代の非正規社員が増加しています。


製造業の撤退や事業縮小によるリストラなどの人員整理なども含めて、

景気の変動だけでなく、経済成長期から停滞期になり産業構造の変化、

年金支給年齢のアップ、働く側のライフスタイルの変化など、
さまざまな要因に現状の雇用形態が追い付いていないことがわかります。




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